第36回 アフター・ビート その1
現代のポップスとクラシックの違いに、
リズムの違いがあります。
1950年代に、ロックン・ロール、という音楽が流行して、
アフター・ビート
というリズムが生まれました。
アフター・ビートは、イギリスなどからアメリカに移住してきた白人の音楽と
アフリカから奴隷として連れて来られた黒人の音楽が、
ひとつになって、アメリカで生まれたものだと言われています。
アフター・ビートの特徴は、
4拍子の中で、2拍目と4拍目にアクセントがあります。
ドラムスでは、スネアドラムというリズムの中心になるパーツが、
2拍目と4拍目に入る、今では、最も普通のリズムです。
その2拍目と4拍目のアクセントを基本にした、
8分音符が基本の8ビート。
それがロックン・ロールのリズムです。
いわゆる、「裏打ち」と呼ばれるリズムなんですが、
黒人の自然なリズム感のようです。
これが、しっかりとできると、「リズム感がいい演奏」になります。
「裏打ち」を鍛える練習方法は、メトロノームを使います。
メトロノームをまずテンポ=80ぐらいにして、
鳴っている音の裏拍に手拍子を入れます。
イチ、ニイ、サン、ヨン、のそれぞれ、
チ、イ、ン、ン、の部分で手拍子を打つわけです。
最初は、気がつけばメトロノームと同じ拍を打ってしまうかもしれませんが、
あきらめずに何度も挑戦してください。
うまくできたら、リズムを早くしていきます。
テンポ ♩=200ぐらいでできれば、かなりいいリズム感でしょう。
次回は、さらにリズム感をアップさせる練習方法を紹介します。
まずは、今回の練習をマスターしてください。