第29回 Em はオカマのコード!?
さて今回は、Key=Cmajor(ハ長調)の
ダイアトニックスケール・コード(なじんできましたか?)の中から,
Em あるいは、Em7
について、説明していこうと思います。
さて、この Em ですが、ちょっと変わってます。
というのは、この構成音は、ミ、ソ、シ なんですが、
ミとソでは、C(ドミソ)との共通音がふたつ、
シとソでは、G(ソシレ)との共通音がふたつ、
です。
どうですか? このヘンテコさわかりますか?
え? わからない・・
つまりですね、
Cはトニック、Gはドミナント、
安定と不安定、
男と女、
まったく違う性質の代理コードになることができるということです。
例えば、Cの代わりとしては、
Dm7 → G7 → CM7 → Am7
という逆循環コード進行で、CM7の代わりに、
Dm7 → G7 → Em7 → Am7
と使われるのが、最近のJ-POPではよく見られます。
Gの代わりとしては、
C → G/B → Am7 → C/G
という順次進行の場合に、
C → Em/B → Am7 → C/G
という使われ方をします。
どちらも、メジャーがマイナーの響きに変わるので、
なんともいえない、せつない感じが出てきます。
主人公Cの代役にも、
その恋人Gの代役にもなれるという、
まさに、
「オカマのコード」
と言われるゆえんですね。