いわさきあきらの音楽講座 第45回

第45回 音楽理論は必要か?


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この音楽講座では、
音楽の理論らしきことも書いていますが、
そもそも音楽理論って必要なのでしょうか?


そんなことを思ったことはありませんか?


音楽というのは、もともと自由なものです。


理論的なことにしばられず、
自分のやりたいようにやればOKなわけです。


例えば、ギターやピアノを自分ひとりで
好きなように弾く、
それに合わせて、好きなように歌う。

そういう場合は、理論なんて必要ありません。


本当に、心のおもむくままに、
好きなようにやるべきだと思います。


けれど、他の人といっしょに演奏する場合はどうでしょう?

すごく耳がよくて、相手の音に即座に反応して、
その場で、相手の音に対応した音を出せる。

これは相当の音感とセンスが必要になりそうですね。
ちょっとフツーの人には無理そうです。


あるいは、お互いに好きな音を出して、
その偶然性を楽しむ。

これでも音楽としては、ありですね。

それでも面白い場合もありますが、
だいたいは、やっていてもすぐに嫌になるし、
聴いているほうも、つらい場合が多いものです。

※フリージャズという理論を考えずに好きに演奏するという音楽ジャンルもありますが、
 これはある種の音楽哲学に基づいて演奏されています。
 演奏者は逆に理論にとても詳しい人が多いように思います。


例えば、自分の中に表現したい音がイメージとしてあって、
それを人に演奏してもらいたい場合。

もちろん演奏をしながら、
言葉で伝えていくこともできますが、

合わせるための何らかの共通の
とりきめのようなものがあれば便利です。


それでできたのが、譜面ですね。

その他、コード、コード進行、
調や転調の知識などの
音楽の基礎知識を相手が理解していると、
自分の音のイメージを表現するまでの時間を
短かくすることができます。


理論というのは、そんな音楽の共通言語、
音楽の文法とでも言うのでしょうか、


それが理論というものの一つの役割だと思います。


たまに「それは音楽理論的に間違っている」
なんて聞くことがあるかもしれませんが、
ある種のプロ以外の人は、
気にすることはありません。

音楽に間違いはないのです。
ついでに言うと、正解もありません。

正解らしきこと、こうしておけば、
とりあえず、一般的な音楽という形になる、
というものが「理論」です。

「理論」というのは、一つの道具です。

「理論」に、とらわれるのではなく、
道具として、うまく使うということが大事なのだと思います。

そんな風にとらえて、
この講座を楽しんでください。



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