第33回 オン・コード その3
引き続き、オン・コードです。今回は、
(2)ベースラインをスムーズにつなぐ
についてです。
例えば、
C → G →Am
というコード進行では、よく
C → G onB →Am
と、Gのコード(ソ シ レ)でベース音Bを使う場合がよく見られます。
これは、ベースをC(ド)→B(シ)→A(ラ)と、
ドレミファ・スケールを降りていくことで、
スムーズなつながり感が生まれます。
(例1)
C → G onB →Am →Em onG →F →C onE →Dm
これは、ベース音が「ドシラソファミレ」と、さらに順番に降りていく、
「順次進行」
とも言われる、ポップスでは定番の進行です。
この進行でできている曲は、
クラシックでは「パッヘルベルのカノン」やバッハの「G線上のアリア」、
ポップス系では、プロコルハルムの「青い影」を始め、
あげていけばキリがありません。
キー(調)が違ったり、和音を少し変えたりしているので、
違うように見えるだけなんですね。
半音の順次進行もあります。
(例2)
C → Em onB →C7 onB♭ →F onA →Fm onA♭ →C onG →D7 onF♯
これも、それぞれのコードに含まれる音を使って、
クロマチック・スケール(半音階)でベース下がっていきます。
同じコードが続く場合、「クリシェ」という技法が使われます。
同じコードで、ある音を半音階やダイアトニック的に変化さます。
その時、ベース音もいっしょに、あるいはベース音のみ変化する場合があります。
(例3)
Am → AmM7 onG♯ →Am7 onG →Am6 onF♯
※「クリシェ」とは、もともと「よく出てくる表現」「慣用句」など の意味があります。