第20回 7th(セブンス)
さて、今回は、7th(セブンス)についてです。
3声のコード(トライアード)は、
一度(root ルート)
三度(3rd 短三度か長三度)
五度(5th 完全五度)
から、基本的にはできている、ということは、
今まで説明しましたが、
このままいけば、次は、
「七度が来るな」
というのは、なんとなくわかりますね?
七度(7th)には二つの種類があります。
単に、「7」とだけつけられるセブン(ス)と、
「maj7」と書かれるメジャー・セブン(ス)
のふたつです。
※「maj7」は「M7」「△7」と書かれることもあります。
これは、Key=Cmajor(ハ長調)での、
4声のダイアトニック・スケール・コードです。
※ダイアトニック・スケール・コードは、そのキーで使われる「普通」のコードです。
今回は、この中から、G7 をまずとりあげます。
コードのルート音(一度)は、八度と同じになる、
というのは「第16回」で言いましたが、
つまり、
7th は、ルート音の1全音下(つまり半音二つ下)と同じ音になります。
コードG の場合なら、「ソ」の半音二つ下、
つまり「ファ」の音が7thの音になります。
さて、G に7thがついて、G7になると、どう変わるのでしょう?
理論的に言うと、
「増4度(三全音あるいは、トライトーンとも言う)」
という最も、響きが悪いと言われるハーモニーがコードの中にできます。
早い話、どうなんだ? と言われると、つまり、
「不安定になる」
ということです。
不安定になると、どうなるかと言えば、
心が不安定になると、誰かを求める気持ちが強くなりますよね?
特に、この G(相手役) というコードは、
Key=Cmajor(ハ長調)では、五度、つまり、ドミナントという
もともと、不安定なコードです。
それが、さらに不安定になるということは、
五度下の C(主人公)を求める気持ちがもっと強くなる、
つまり、さらに強いドミナント・モーション(支配的な動き)が起こる
ということになります。
G だけでなく、他のメジャー・コードでも、
7thがつくと、不安定になって、
五度下のコードを求めたい気持ちが強くなります。
これは、部分転調のテクニックともなります。
このあたりの説明は、もう少し後になりますが、
軽く、覚えておくと役に立つかもしれません。
次回は、「メジャー・セブン」についてです。