第31回 オン・コード その1
さて、今回のテーマは、「オン・コード」です。
オン・コードとは、例えば、
C on G
のようなコードです。
これは、別の書き方もあって、
C/G
などのようにも表記されます。
また、分数のように書く場合もあります。
これは、「ベース音の指定」を表します。
C の場合、ベースは単音のC(ド)を弾きますが、
「on G」の場合は、ベースは単音のG(ソ)になります。
これを鍵盤で弾くと、こうなります。
オン・コードが使われるのは、主に次の場合です。
(1)複雑なコードをシンプルにする。
(2)コード・トーンを使って、経過音的にベース・ラインをスムーズにつなぐ。
(3)ペダル・ベース(保持音)
(4)コードに違う性格をつける。
(1)の場合、例えば、CM7というコードは「ドミソシ」という構成音ですが、
Em onC
と考えることもできます。
これは、左手でベース音のみを移動できる
鍵盤楽器には、特に有効な考え方です。
右手で、Em(ミソシ)を弾いて、
左手でベース音C(ド)を弾くと、
両手を合わせて、「ドミソシ」となります。
この他にも「オン・コード」を使うことによって、
複雑なコードもシンプルにできる場合があります。
その他のケースはまた次回に。