のあのあ仙人の音楽講座 第15回

第15回 ハーモニーって?

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 前回、コードについて書きましたが、
 コードというのは、つまり、和音、
 トライアード(例えばC)は、 
 3声(ドミソ)のハーモニー、
 ですね。
 
 では、「ハーモニー」って何なんでしょう?

「ハモる」なんて言い方もしますね。
 つまり、
「メロディーに、それ以外の音程をつけて、
 音の広がりを出すこと」
 と言えるでしょうか?

 ところで、音楽の三要素って知ってますか?

「リズム」
「メロディー」
「ハーモニー」

 です。

 この順番に書いたのは、
 音楽の発達してきた順番がこうではないかと思うからです。


 まず、「音」の発見。
 そして、それを鳴らして「リズム」ができ、
 音を変化させて、メロディーができて、
 音程を知ることによって、ハーモニーができる。


 もちろん、リズムだけの音楽もありますし、
 メロディーだけの音楽もあります。

 けれど、ハーモニーだけの音楽はどうでしょう?
 ハーモニーには、メロディーが含まれているいるからです。


 古代中国では、
 音楽を聴いて感動した孔子が
「リズムは時間、メロディーは空間
 それによって音楽は世界を作る」
 というような分析をしていたらしいのです。
 その頃には、ハーモニーの概念は
 まだ発達していなかったようです。

 日本も、ハーモニーの概念はなく、
 歌も、ハモるのではなく、掛け合い、という形をとります。

 ハーモニーは、やはり、近代西洋音楽、
 いわゆる、今私たちが言う「音楽」が、
 それを発達させたと言えるでしょう。
 

 ただ、リズムにしても、
 そこには、まず音があります。
 例えば、二つのパーカッションを叩く場合、
 音の変化があるわけですから、
 そこには、メロディーらしきものが見えるわけです。

 メロディーにしても、
 倍音というものがあって、
 これは、例えば、Cの音を鳴らしたとき、
 そのオクターブ上、
 さらにそのオクターブ上の音が鳴っていて、
 それが音のキャラクターを決めたりするんですが、
 それを「倍音」といいます。
 そして、倍音には、5度の音(つまりGですね)や、
 その他の音程が含まれていたりするんですね。

 倍音を含まない純粋な音は
「サイン波」ということになりますが、
 自然界には、このサイン波は存在しないと言われています。

 つまり、メロディーにも、ハーモニーが、潜んでいる、
 ということになります。
 

「リズム」
「メロディー」
「ハーモニー」

 この三つは、それぞれが独立しているのではなく、
 お互いに絡み合って存在している
 そんなふうに考えることができると思います。


   ※参考文献「美について 今道友信著」



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