第12回 ペンタトニック
今回のテーマは、ペンタトニック・スケール、です。
ペンタトニック・スケールは、
民謡音階とも言われ、
日本人には、けっこう昔からなじみのある音階で、
例えば、今のポップスにも、
このペンタトニック・スケールをうまく使うと、
ヒット曲ができるという話もあります。
オシャレなコード・アレンジをされた、
カッコいいポップスやロックに聴こえても、
実は、その中身は、
昔からの日本人好みの音でできていたりすることあるわけですね。
このペンタトニック・スケール、
日本だけでなく、
多くの民族音楽に使われているスケールで、
(代表的なものに、スコットランド音階)
ドレミファソラシドのメジャー・スケール以前に、
まず、このペンタトニック・スケールがあっただろう、
と思うわけです。
さて、ペンタトニック・スケールとは、
どういった音でできているかと言うと、
まず、C(ド)の音から始めて、
その5度上の音、G(ソ)
さらにその5度上の音、D(レ)
さらにその5度上の音、A(ラ)
さらにその5度上の音、E(ミ)
これで、全部で5つの音ができました。
この順番を並べ替えると、
ラ ド レ ミ ソ
というスケールが出来上がります。
これが、ペンタトニック・スケールです。
このまま、5度をどんどん、積み上げて行くと、
メジャー、マイナー・スケールのような、7音階となり、
さらに積み上げていいけば、
前回やった12音階ができあがります。
こうやって見ると、
音階が出来上がってきた歴史が感じられますね。
ラ シ ド レ ミ ファ ソ
という、Aマイナー・(ナチュラル)スケールから、
2番目のシの音と、6番目のファの音を抜いても、
ラ ド レ ミ ソ、となって、
ペンタトニック・スケールができあがりますから、
これを、
Aマイナー・ペンタトニック・スケール
と言います。
これをうまく使えば、
ブルースのアドリブ・ソロができたりと、
応用性の高い音階なので、
ぜひ、おぼえておいてください。
ド レ ミ ソ ラ
と、ドの音から始めれば、
「スコットランド音階」(「蛍の光」が有名)となります。
ド レ ミ ファ ソ ラ シ
というCメジャー・スケールの
4番目のファと7番目のシを抜いてもこの音階ができるので、
日本では、「ヨナ抜き音階」とも言われ、
童謡や演歌などによく使われる音階になります。
日本だけでなく、世界の人々の
心の故郷、とも言えるような、
ペンタトニック・スケール、
ぜひ、おぼえておきましょう。